
モリオン(黒水晶)は、魔除けの力を持つ黒いパワーストーンの中でも特に強力なエネルギーを持つストーンです。
持ち主だけでなく、置いてある「場」そのものにバリアを張るような、トップクラスの守護の力を誇ります。
そんなモリオンの基本的な情報から、鉱物学的な解説、伝承、相性の良い組み合わせ、適した浄化方法までまとめてお届けします。
モリオン(Morion)とは
モリオンは真っ黒でほとんど透明感の無い、ブラックホールめいた外見が非常にインパクトのあるパワーストーンです。
破邪の力が非常に強く、害意や邪念をはじき返し、持ち主の心に淀んだマイナスのエネルギーも打ち払うパワーを持っています。
また、持ち主の意思を後押しするブースターのような役割も果たします。目標へ向かって前進するとき、モリオンは強力な助っ人になってくれるでしょう。
元々はイギリスのスコットランド地方にあるケアンゴーム山地から産出されたスモーキークォーツの一種で、ほとんど光を通さないもののみがモリオンと呼ばれていました。
光をある程度通す褐色のものは、産地の名前をとってケアンゴームと呼ばれます。
モリオンの黒色は、内部に含まれた微量のアルミニウムや、生成過程で鉱床内にある放射能鉱物の干渉を受けて発色したものだとされています。
つまり、放射線照射処理を人工的に施すと、黒色がより濃く発色するのです。そのため、流通しているものにはあとから放射線を照射し濃いブラックに加工したものがしばしばあるようです。
この処理が施されたものかどうか確認はほとんどできませんが、見方を変えれば「水晶がモリオンになる過程を人工的に早めただけ」ともとれるため、一概に加工品として扱うことも不適切と考えられます。
また、基本的に照射処理を施したからと言ってエネルギーの特性が劣化するわけではありません。
石のエネルギーには色合いも大きく関わってくるため、パワーストーンによっては着色によってエネルギーが強まるものもあります。
モリオンに関しては、加工されたものかどうかをそれほど気にする必要はありませんが、気になるようであれば原石から一元管理している業者を通じて購入することをおすすめします。
モリオンの特徴
モリオンの外見は、光をほとんど通さないブラックカラーが特徴です。
同じブラックが特徴的なオニキスとは構造的にも近いグループですが、オニキスは本来アゲート(瑪瑙)であるため、白い縞模様が浮かんでいるものを指します。
現在は着色によって真っ黒に加工されたブラックオニキスが主流のため、モリオンとオニキスを見分けるのはとても困難です。
強い光を当てるとわずかに透けて見える方がモリオンであり、見た目でも一応区別はできますが、元々は光をほぼ通さないものだけがモリオンと呼ばれるため、光を通してしまうと厳密にはモリオンではなくケアンゴームということになりますが、そこまで厳しい区別は現状行われていません。
エネルギーの特徴は、数多のパワーストーンの中でもトップクラスの魔除けの力を持っていることが挙げられます。
悪意、害意のみならず不幸なアクシデントをも防ぐ守護の力は、持ち主だけでなく、家や職場に置けばその場所ごと守るほどのものです。
また、心身を休める清浄な空間を保つためにも有用です。持ち主の精神を安定させ、大地とエネルギーを接続するグラウンディングを促すとも言われています。
鉱物学で見るモリオン
モリオンは石英グループに属する鉱石の変種で、鉱物学的にはスモーキークォーツの一種です。
モリオンという名前はドイツ語、ポーランド語、スペイン語、デンマーク語でスモーキークォーツを表す言葉でもあります。
特徴的なブラックカラーはインクルージョン(内包物)のアルミニウムやイオン、あるいは地中で天然の放射線を浴びることで発色すると言われています。
透明感はほぼないもののクォーツらしいガラス光沢を持っています。化学組成はSiO2、結晶系は六方晶系です。
モース硬度は7と、かなり硬い石と言えます。
ストーンデータ
パワーストーンの名前 | モリオン(Morion) |
和名 | 黒水晶(くろすいしょう) |
運気 | 魔除け・厄除け、対人関係運 |
意味・宝石言葉 | 浄化、邪気払い、魔除け、厄除け |
誕生石 | 4月 |
色 | 黒色 |
原産地 | ブラジル、中国、アメリカなど |
こんな方におすすめ
モリオンは不運な出来事、悪いことが続くという人には特におすすめです。強力な守護の力を持つため、他者から意図的に与えられる悪意はもちろん、不幸そのものも取り除いたり跳ね返したりする作用が見込めます。
あらゆるマイナスのエネルギーを取り払い防ぐため、自分の中に湧き上がる邪念をも抑え込み、浄化してくれます。
良くない誘惑に流されてしまいそうな時や、悪縁を断ち切れないときなどにお守りとして用いると、事態が好転しやすくなるでしょう。
個人的な守護だけでなく、家族や恋人を守りたい、職場でも安心していたいというときには、その場所に置けば全体にバリアのような波動を見たし清浄に保ってくれます。
また、持ち主の意思の力を助けるため、何か目標に向かって努力している人にもおすすめです。
その道中にある困難や障害を跳ねのけ、成就への道を開いてくれるでしょう。具体的なイメージを持つことが大切です。
さらに、グラウンディングを促す効果もあるため、エネルギーの滞りや淀みを感じている人はモリオンを用いて瞑想すると良いでしょう。
大地とスムーズに接続し、エネルギーやオーラの循環をサポートしてくれます。
モリオンの持つ効果・意味
ここではモリオンの持つ効果や意味をいくつかの項目に分けて解説します。ここまでご紹介した情報も、まとめて確認してみましょう。
邪念や悪意、不運を跳ね返す魔よけ・厄除け
黒いパワーストーンには魔除け・厄除けの力があるとされていますが、モリオンはその中でもトップクラスの守護力を誇ります。
不幸なアクシデントが続いたり、周囲の害意など嫌なことがいつも付きまとうような感じを覚えていたりするときはモリオンを身に着けてみましょう。
そういったネガティブなエネルギーをシャットアウトする防護の作用がはたらき、静穏な状態へと立ち返ることができます。
持ち主の意思の力をブーストし、目標達成へ強力な後押しをする
負のオーラや不運を防ぐということは、自らの願いや目標を達成するための障害が少なくなるということです。
モリオンはそういったものを跳ねのけ、持ち主の理想や未来のビジョンを明確にして後押しする推進力をもたらします。
自分自身の内側に起こる邪念や誘惑も取り払うため、つい目標への歩みが滞りがちな人のお守りとしてもおすすめです。
心身の状態を整え、グラウンディングを促す
場にも干渉するほど力強い守護の力で周囲を清浄・静穏に保つことは、心身をゆったりと落ち着ける空間を手に入れるということに繋がります。
ストレスや負のエネルギーから解放されゆったりと休んだら、今度はモリオンの助けを借りて大地とのグラウンディングが促進されます。
地球そのものとエネルギー的に接続され、良い循環を得ることで地に足の着いた冷静さを手に入れることができるでしょう。
モリオンの歴史・言い伝え
昔から世界各地で重宝されてきたモリオンですが、特に中国の風水においては「降魔鎮邪の石」と呼ばれ、魔除けの石として信じられてきました。
一方で、その漆黒の色は死や不吉な出来事を連想させ、敬遠されていた地域や時代もあるようです。
モリオンの浄化方法
特に適さない浄化方法はありませんが、紫外線を避けると退色の心配もないでしょう。日光浴以外が無難と言えます。
月光浴、水晶クラスターにのせる、セージやお香で燻す、塩、流水、音の浄化がおすすめです。
硬度も高く傷つきにくいため、取り扱いに繊細な注意も必要ありません。自浄作用も強いため、それほどこまめな浄化もしなくて大丈夫です。
モリオンと相性の良い組み合わせ
パワーストーンの組み合わせ | 効果 |
モリオン+スギライト | 浄化作用と防護効果によって常に結界の中にいるような状態に導く。 |
モリオン+シトリン | 事業の成功、仕事運の上昇に効果的。シトリンでエネルギーのロスを防ぎ、モリオンで悪いエネルギーをシャットアウトする。 |
モリオン+ローズクォーツ | 恋愛運アップに適した組み合わせ。パートナーとの間に降り注ぐ災難や障害を乗り越え、愛の力を再認識させる。 |
モリオン+クリスタル(本水晶) | 同じ石英グループで相性が良い。クリスタルがモリオンのパワーを増幅させ、万能のお守りになる。 |
モリオン+ブラックオニキス | 邪念や悪意を遮断するお守りとしての効果に特化している組み合わせ。目標へ一途に向かう手助けにもなる。 |