
漆黒のカラーがクールな印象のオニキスは、魔除けや縁切りに強い力を持つパワーストーンです。
パワーストーンで魔除けと言うと「外からの悪意や害意から守る」ものが多いのですが、オニキスは「自分自身の邪念も払う」オーラを持っています。
何かを成し遂げたいと願う人の背中を力強く押してくれるオニキスについて、効果、関連する運気や言い伝えから、どんな悩みを持つ人におすすめなのかまでまとめてご紹介します。
オニキス(Onyx)とは
オニキスの特徴
オニキスは「厄除け・魔除け」の力が強いパワーストーンです。また、悪縁を断つ力や持ち主に果断な行動力を与えるともされ、こちらに対して邪な意思を持っている相手と決別する勇気をもたらします。
それだけでなく、自身の内側に渦巻く邪念や雑念をも払ってくれます。内外の邪気を取り除き、忍耐力、実行力、落ち着いた精神と判断力の備わった状態へと導く「決意の石」とも言えるでしょう。
周囲に振り回されたり、どうしても強く言えないけれど悪影響をもたらす相手がいたり、苦しみや迷いの最中にいる持ち主に、その誇り高い漆黒の輝きは新たな道しるべとなります。
悪意や害意を遠ざけ、悪縁を遠ざけることから、信頼できる恋人や友人との出会いを導くとも言われています。今ある関係性を変えたい人はもちろん、これから良縁を見つけたいという人のお守りにも最適です。
また、現在のオニキスは縞模様の無いものがほとんどですが、染色されずに本来の模様を保ったオニキスもあります。着色を施されたオニキスよりもやや高価で入手しにくい傾向です。
元来アゲートグループの石は全般的に魔除けの力が高く、縞模様があったとしてもその効果に差はありません。
鉱物学で見るオニキス
まず、本記事での「オニキス」は漆黒の「ブラックオニキス」を指します。一般に流通している「オニキス」という名の石も、大抵はブラックオニキスのことです。
本来、オニキスの名前は美しい縞模様を持つアゲート(瑪瑙)グループの石全般を指すものでした。白い縞模様を爪痕に見立て、ギリシア語で「爪」を意味する「onyx」から名づけられたのです。しかし現在、一般的なオニキスには縞模様は見られません。
また、アゲートグループの石はカルセドニーグループの石と構造がほぼ同じであり、その区別は縞模様の有無です。つまり、今日しばしば見かけるオニキスは、外見だけで言うとアゲートではなくカルセドニーなのです。
もちろん、これはオニキスの変質ではありません。また黒いカルセドニーはほぼ産出されません。市場にあるオニキスは、元々縞模様のあるものを黒く染色していることが多いのです。
なぜわざわざ着色してまで、オニキスを漆黒の石とするのでしょう。
これには古くから「漆黒の石」がシンボルとして求められたためとする説もありますが、ブラックトルマリンなど他の真っ黒な石と混同されたために、黒い部分にニーズが集中したという説もあります。
オニキスは産出量も多く、漆黒の石を求める声に応えやすかったのかもしれません。
ストーンデータ
パワーストーンの名前 | オニキス(Onyx) |
和名 | 黒瑪瑙(くろめのう) |
運気 | 対人関係運、仕事運、恋愛運、友情運、幸運、魔除け |
意味・宝石言葉 | 成功、秘密、決断、夫婦円満、厄除け |
誕生石 | 8月、11月 |
色 | 黒色、白色(ホワイトオニキス)、褐色・赤(サードオニキス) |
原産地 | ブラジル、インド、ウルグアイ、チェコ、ドイツ、中国など世界各地 |
こんな方におすすめ
まず、悪縁を断ちたいという人にとっては非常に強力な味方となってくれます。決断する勇気を与え、内外の邪気を払い、理性的に物事と対峙することができるようになるためです。
話し合いの場に持っていくお守りとしてもうってつけです。深い漆黒は、緊張状態にある心を和らげ落ち着きを取り戻させてくれるでしょう。
悪縁というほどではないけれどつい周囲の意見に振り回されてしまう人にも、本来の気持ちや元々の目標を明確にしてくれるためおすすめです。
また、新しく良い縁を探したい人にも力を発揮します。悪意や害意を遠ざけ、後々良くない縁となる相手とそもそも結びつきを持たせにくくしてくれます。
良い縁を既に持っているのであれば、関係に発生したノイズを払い、外部からの厄除けとしても機能するため、相手との絆を強固なものとするエネルギーもあります。
また意思の力を強めるため、何か成し遂げたいと願う人にも適しています。例えば受験勉強やダイエット、協議スポーツなど、自分自身を律し戒めることが必要な場合に、オニキスはお守りとしてたいへん効果的でしょう。
悪い誘惑や欲望を退け、集中力を高めるパワーもあります。
ネガティブな考えに取りつかれやすい人の不安や絶望を鎮めるはたらきも期待できます。
オニキスの持つ効果・意味
魔除け・厄除け
強力な魔除け・厄除けとして物理的な守護だけでなく、目に見えない害意からも持ち主を守り、己の内の雑念も退けます。
克己心に満ちた精神状態へと導くため、これまで決断できなかった事柄へと一歩踏み出す勇気をもたらすでしょう。その姿勢も悪縁を断ち切り、邪な存在を遠ざける大きな要因となります。
目標達成
目標に向かって確実に、曖昧さを取り払って進ませるパワフルさがあります。とても明瞭な状態へと導く石なので、深いリラックスや大らかな人間関係を求める人にはやや不向きと言えるでしょう。
組み合わせ次第ではバランスよく作用することもあります。
夫婦の幸福
パートナーとの絆を確固たるものにするオーラがあるため、夫婦の幸福という意味も持ちます。
地に足をつける
持ち主のエネルギーを大地(地球)と接続させる手助けにもなります。これを「グラウンディング」と呼び、エネルギーのノイズを取り除いたり、大地から豊かなエネルギーを貰ったりしやすい、「地に足のついた状態になること」を指します。
上手くグラウンディングできている状態では、ふわふわと現実感のない思考やビジョンが取り除かれ、しっかりと見るべきものを見据えた精神を持てるようになります。
オニキスの歴史・言い伝え
ギリシア語で「爪」を意味する言葉から名づけられたオニキスは、前述した通り元々はアゲートグループの特徴である白い縞模様を持っています。
それがいつからか漆黒の石へと認識が変じてしまいましたが、やはり古くから魔除けや、夢見を良くするお守りとして重宝されていました。インドでは修行僧が「修行を妨げ誘惑する魔を払う」として身に着けていたそうです。
しかし一方でヨーロッパでは「不吉な石」「魔女の石」と恐れられた時期もあります。中東では「悲しみの石」との異名もあり、中国では「不幸を呼ぶ石」として敬遠されていたこともあるようです。
黒い色は鎮静や守護の象徴であると同時に、不幸や恐怖をもイメージさせたのでしょう。ここまで二面性のはっきりと表出した歴史を持つ石もあまりありません。
装飾品としてカメオにも用いられたとされています。硬度が比較的高いために加工しやすく、元々はアゲートとして美しい縞模様を見せていたこともあり、装飾品として浸透していた国では広く好まれていました。
オニキスの浄化方法
硬さがあるため取り扱いにそれほどの注意は必要ありません。ただし、太陽光と流水は退色のおそれがあります。
アゲートは微小な石英の集合体であり、内部には無数の穴が空いています。この穴によって染色が非常に美しく施せるのですが、流水はその染料を流してしまう可能性があるのです。紫外線による退色も同様です。
それ以外の浄化方法である月光浴、水晶クラスターに乗せる、セージやお香で燻す、音、塩には適していますので、それらの中から選びましょう。
魔除けや厄除けの石はマイナスのエネルギーを吸い取りやすいので、他の石よりもこまめな浄化をおすすめします。
オニキスと相性の良い組み合わせ
パワーストーンの組み合わせ | 効果 |
オニキス+ヘマタイト | 身体と精神の双方にはたらきかけ、生命力を活性化させる。勝負運と忍耐力を高めるため、勝利を呼び込むとされる。 |
オニキス+スモーキークォーツ | 厄除けのお守りとして。グラウンディングの作用も強く、エネルギー・心身ともに安定する。 |
オニキス+シトリン | 目標達成に特化した組み合わせ。オニキスで安定させたエネルギーをシトリンが循環させる。 |
オニキス+イエロータイガーアイ | 意思の力を強め、決断力や判断力を優れたものに導く。新しく事業を始めた人や、リーダーの立場になった人におすすめ。 |
オニキス+ピンクオパール | 持ち主に女性性を与えるピンクオパールと邪念を払うオニキスは、浮気防止のお守りとして最適。 |
オニキス+アンバー+スモーキークォーツ | 不要なエネルギーを取り除いたり、ロスを防いだりしつつ、エネルギーを安定させ疲労や病気から守る。 |
オニキス+マザーオブパール | 家庭内の幸福や円満に。静穏で良質なコミュニケーションを導く。 |
オニキス+アメジスト | 冷静な判断力や理性をもたらし、実行力を与える。困難な目標へ立ち向かいたい人におすすめ。 |