
アクチノライトは緑色の細い針状の結晶が集まった特殊な結晶体のパワーストーンです。その姿はまるで芝生を彷彿とさせ、古くから大地の化身として魔除けや災害除けとして人々に珍重されてきました。
アクチノライトは水晶等の他の鉱物に混入した状態でのみ、ブレスレット等によく使われるビーズ型や他の形状に研磨加工が出来ます。
純粋なアクチノライトは特殊な結晶体ゆえ、加工が出来ないので、鉱物標本など原石の形でのみ見ることが出来ます。
なお、水晶にアクチノライトが含まれた物はグリーンルチルクォーツやブルールチルクォーツとして人気の高いパワーストーンとなっています。
アクチノライト(actinolite)とは
アクチノライトとは、深めの緑色をした石です。結晶の形も独特で、まるで岩に芝生が生えているように見えます。
アクチノライトは天災や邪悪な存在などを退ける力があるとされ、古くから儀式の際に使われたという言い伝えがあります。
また、古代の人々はアクチノライトを緑豊かな大地の化身として大切に扱ったとされます。
自然は我々に恵みを与えてくれますが、時として人間に脅威も与える存在です。そんな時に古代の人々は大地の化身のアクチノライトに自然災害の鎮静化を祈ったのでしょう。
そういった歴史からか、アクチノライトは現代においても悪いものや厄災を払うという効果があるとされています。また、どっしりと草木が地面に根を張るような粘り強い意志を授けるとも言われています。
アクチノライトの特徴
アクチノライトの特徴はその鉱物の結晶の形が独特な点です。細い針状の鉱物が放射状に広がったような形で岩石についているので、まるで芝生のように見えることもあります。
そして、その不思議な結晶の形こそがアクチノライトの特徴と言えるので、アクチノライトはよくブレスレットなどとして見かける天然石のビーズ型では出回っていません。
アクチノライトは他の鉱物に入り込むことが多いので、アクチノライトが入り込んだ水晶などがグリーンルチルクォーツやブルールチルクォーツの名でビーズ型やネックレストップなどに加工されて取引されたりすることはあります。
結晶単体では置物や鉱物標本としてのみしか使い道が無く、他の石に含まれた場合のみ、ビーズなどに加工されるという特殊な石です。
ただし、鉱物愛好家には根強い人気がある石であり、原石はマニアの間でしか流通しないような石です。
鉱物学で見るアクチノライト
鉱物学で見るアクチノライトは角閃石に分類されます。和名では緑閃石(リョクセンセキ)と呼ばれますが、別名も多く、透緑閃石(トウリョクセンセキ)、アクチノ閃石、陽起石(ヨウキセキ)とも呼ばれます。
アクチノライトは含まれる成分によって色が異なり、一般的には緑色とされますが、中には灰色や白色の物もあります。マグネシウムが多く含まれるほど灰色や白色になり、鉄が多く含まれると緑色になります。
モース硬度は6ですが、結晶の形が極細い針状ですので、モース硬度が6あると言っても大変脆く、軽く触っただけでも結晶体からパラパラと落ちてしまい取り扱いには細心の注意が必要です。
ネフライトの名で知られる軟玉翡翠は緑の部分がアクチノライトであり、ネフライトの緑色が濃い物ほど多くアクチノライトが含まれているということになります。とても多いものになると緑を通り越してほぼ黒色に見えることもあります。
ストーンデータ
パワーストーンの名前 | アクチノライト(actinolite) |
和名 | 緑閃石(リョクセンセキ) |
運気 | 厄払い、対人関係運 |
意味・宝石言葉 | 自分らしさ、やすらぎ、孤独 |
誕生石 | アクチノライトが含まれるネフライトは5月の誕生石 |
色 | 深い緑色、黒、水晶などに含まれる場合は針状の深い緑色 |
原産地 | アメリカ、ミャンマー、ロシア |
こんな方におすすめ
アクチノライトは魔除けや厄除けに強い力を発揮するとされるパワーストーンですが、その他にも持ち主の精神的な不調を整えてくれるとも言われています。アクチノライトがおすすめの人の特徴を詳しく紹介します。
- 厄災から身を守るお守りが欲しい人
- 自然災害から身を守りたい人
- マイナスエネルギーから身を守りたい人
- 自分らしさを大切にしたい人
- 集中力を高めたい人
- インスピレーションが欲しい人
- やる気を出したい人
- 優柔不断な性格を改善したい人
- 冷静な思考を身に付けたい人
- 心の平穏を保ちたい人
- 心身のリフレッシュがしたい人
- 人間関係を整えたい人
- 新しい事を始める時のお守りが欲しい人
- 未来を見据える力が欲しい人
- 若々しくいたい人
アクチノライトの持つ効果・意味
アクチノライトは魔除け、厄除けに強力な効果があるとされ、ストレスの緩和と精神的な不調を回復させる力も持つと言われています。
人生の道に迷いそうな時にアクチノライトは正しい道を示して道が逸れないようにしてくれる効果もあるとされるので、優柔不断な性格の人におすすめの石と言えるでしょう。
アクチノライトが持つ効果や意味を詳しく解説します。
魔除け・厄除け
アクチノライトは古くから人々に邪悪な物を退ける石として大切にされてきました。その強力なパワーは現代においても発揮されます。
アクチノライトの力は悪いものと戦って相手を負かすと言うより、相手の矛先を持ち主から上手に外し、災いを避けるイメージです。
そのため、職場や学校などで苦手な人に困っているけれど、面と向かって迷惑だということが言えない場合にぴったりのパワーストーンと言えます。
アクチノライトを原石で持ち歩くことは難しいので、アクチノライトが入った水晶のビーズのお守りなどを持ち歩いてみましょう。
苦手な人の興味が自分から外れ、関わり合いが減っていくことでしょう。また、純粋に魔除けや厄除けにも力を発揮してくれるので、厄年の場合のお守りとしても有効です。
ストレスの緩和・精神的な不調の回復
アクチノライトは持ち主のストレスがかかった心を解放し、清々しい気分にさせてくれる効果があるとされています。
心がストレスに支配されていると感じたときにはアクチノライトを持つと良いでしょう。
アクチノライトは心を解放すると同時に、ストレスによって傷つけられた心の修復もしてくれるので、ストレスによって引き起こされていた不調も段々と良くなるでしょう。
アクチノライトの歴史・言い伝え
アクチノライトはその独特の放射状の結晶から、ギリシャ語で光線を意味する「aktis」がその名の由来となりました。
結晶の形がまるで草原のように見えることから、古くから大地の化身として考えられたアクチノライトは自然災害を鎮める為の儀式の装飾品などで使われてきました。
また、鎮痛作用や解毒に優れた力を発揮する石として、アクチノライトの粉末が胃痛の治療薬に使われたと言われています。
日本においてもアクチノライトに関する歴史が存在し、江戸時代の和妻、いわゆる手品において「胡蝶の舞」と呼ばれる伝統演目の仕掛けにアクチノライトが使われたと言われています。
アクチノライトの浄化方法
アクチノライトは原石においては触れるだけでも破損の危険があり、太陽光も苦手です。原石は触れたりせず直射日光に当たらない場所に置くようにしましょう。
どうしても浄化したい場合は水晶のチップに乗せたり、月光浴させたり、静かに乾燥セージをいぶした煙にくぐらせる程度にしましょう。
一方、アクチノライト入りの水晶などは比較的丈夫なので、上記の原石にも使える浄化方法に加えて日光浴や水晶クラスターに乗せて浄化することも可能となります。
アクチノライトと相性の良い組み合わせ
パワーストーンの組み合わせ | 効果 |
アクチノライト×セラフィナイト | 最上級の癒し |
アクチノライト×オニキス | 魔除けのお守り |
アクチノライト×ターコイズ | 邪悪なものから身を守る |
アクチノライト×ガーデンクォーツ | 森林浴の効果 |
アクチノライト×アメジスト | 癒しと魔除け |