pickup

ピータサイト(ピーターサイト)は、1962年にSid Pieters(シド・ピーターズ)氏によりナミビアで発見された、比較的新しいパワーストーンです。

特殊な成り立ちと規則性のない油絵のような模様が特徴で、持ち主に修羅場や逆風の中にあっても冷静に自他を見極める力を与えると言われています。

あまり馴染みのないパワーストーンかもしれませんが、その効果やオーラは確かなものです。

今回は、そんなピータサイトについて、おすすめの使用法や相性の良い組み合わせ、伝承、浄化方法についてお届けします。

ピータサイト(Pietersite)とは

ピータサイトは、そのランダムに波打った曲線的な模様が嵐のようにも見えることから「テンペストストーン」の異名を持ちますが、その効果は「混乱の中でも確固たる自己を持つ」「自分自身を見直す」など、精神的なコントロールや客観的な洞察力の上昇といった、冷静さを与えるものが主です。

また、天上との繋がりを持つとされ、「天国への鍵」「天国の扉を開く石」とも信じられています。

天然でピータサイトが出来上がる過程はとても特殊なものです。タイガーアイやホークアイが地殻変動などで細かく砕けたり変成したりしたあとに、石英(クォーツ)が沁み込むことで再び結晶化したものをピータサイトと呼びます。

そのため、タイガーアイやホークアイと同様の成分を持ち、鉱物学的にも同じ「角閃石」のグループに属しています。

このような成り立ちのため、タイガーアイやホークアイのように内部の繊維(クロシドライト)が直線にならず、ランダムな曲線やマーブル状に形成されるのです。

ピータサイトの特徴

やはり最大の特徴は、油絵のようにうねりのあるその模様です。これは内部に含まれるクロシドライトという繊維の一種によるものです。

タイガーアイで有名な、光の反射によって動物の瞳のように輝くシャトヤンシー効果(キャッツアイ効果)もあり、より複雑な模様から放たれるその輝きは非常に神秘的です。

また、生成される過程から「分離と再結合」という意味を強く持ち、特に自分自身を見失ってしまった時に、本来あるべき姿や精神へ導いてくれるとされています。

対人関係やビジネスシーンにおいても、ピータサイトの持つ「バラバラのものをまとめる」力は有用でしょう。

さらに、テンペストストーンの異名をとる嵐のような模様も、「混乱している自分自身を石の中に見つめ直すきっかけ」を与えるとされ、冷静に、かつ確実に真実へ辿り着く後押しをしてくれます。

スピリチュアルなオーラも強く、多くのヒーラーに愛用されています。嵐とは天から降り注ぐものであり、転じて天上へと繋がる要素が見出されたためか、「天国への鍵」とも呼ばれます。

非常に限られた条件下でのみ生成される、自然現象の粋を結晶したとも言うべき天然石であることにも由来しているかもしれません。

鉱物学で見るピータサイト

ピータサイトは1962年にナミビアで発見された新しい鉱物で、名前の由来は発見者のSid Pieters(シド・ピーターズ)氏に由来します。

角閃石(かくせんせき)の一種で、元々の色はホークアイと同様に青灰色ですが、ピータサイトとして青いものは非常に希少です。

内部のクロシドライトの酸化具合で色合いが変化します。生成過程で多くの石が入り込むことが多く、シャトヤンシー効果に限らず光の加減で様々なカラーを見せるものも多くあります。

内部にクォーツが沁み込んで結晶化しているため、タイガーアイやホークアイと比べて紫外線に弱い傾向があります。クォーツは色によっては紫外線によって容易に変色してしまうためです。

組成はNaFe(SiO3)2+混合物、モース硬度は6.5~7と高い数値を示しています。ちょっとした衝撃で傷ついたり壊れたりする心配はありません。

ストーンデータ

パワーストーンの名前 ピータサイト(Pietersite
和名 角閃石入り石英(かくせんせきいりせきえい)など
運気 願望成就、仕事運、対人関係運、学業成就、ヒーリング
意味・宝石言葉 心の解放、分離と再結合、天国への鍵、確信、理想、ビジョン、前進
誕生石 1月29
青灰色、黄色、赤褐色、黒色
原産地 ナミビア、中国、

こんな方におすすめ

ピータサイトは対人関係でトラブルを抱えていたり、周囲から意見を押し付けられたりして、自分自身を見失いかけている人のお守りとしてうってつけです。

混乱を鎮め、自分自身をしっかりと見つめて本質的な解決に導くエネルギーが後押しをしてくれるでしょう。

また、ビジネスにおいても、プロジェクトリーダーなどその場のかじ取りをしなければいけない人に効果を発揮します。

分離と再結合という成り立ちから、「分散したものをまとめる」力が、持ち主の統率力をサポートします。

スピリチュアルな領域へと一歩踏み込みたい人にもおすすめです。霊的な感性を高め、「全ての大本はひとつ」という真理へ至りやすくすると言われています。

緊張状態や不安を鎮めるため、ヒーリング効果を求めているときにもぴったりのパワーストーンです。

ピータサイトの持つ効果・意味

ピータサイトの持つ効果や意味について、いくつかに分けて解説します。ここまででご紹介した内容も含め、改めて確認してみましょう。

混乱や修羅場の渦中において、確かな自己を見出させる

ピータサイトの模様は、嵐をそのまま封じ込めたように激しく乱れ波打っています。この模様を眺めることで「混乱している自分自身の心」を客観的に見つける契機を作り出すのです。

一度冷静に自分と周囲を見つめ直させ、正しい選択への道しるべとなるのがピータサイトの持つエネルギーです。

また、宇宙から見た地球にも見えるこの模様は、大局的な視点へ押し上げる効果も持っています。

事態を俯瞰したいというときには、ピータサイトをじっと見つめて心を落ち着けると良いでしょう。

バラバラになっているものをまとめ上げる

ピータサイトは、ビジネスや対人関係においても大きな効果を発揮します。

砕けたタイガーアイやホークアイなどがクォーツによって再び結晶化したものであり、この成り立ちが「散り散りのものをまとめて一つにする」というオーラに繋がっています。

自分とはなにか、アイデンティティがバラバラになってしまったときにも、前述の効果と併せて非常に心強いサポートとなってくれるでしょう。

スピリチュアルな領域へと踏み込ませる

ごく限られた自然の条件下で生成されたピータサイトは、地球の自然そのものと強い繋がりを持っています。

天上との縁を持っているとも言われ、前述の「大局的な視点」へ至らせ、「バラバラになった意識をひとつに」する効果も相まって、持ち主を深い瞑想へと導く力があります。

霊的な感性を研ぎ澄ますだけでなく、自分の内側、深層へと潜って癒されたいときにもおすすめです。

ピータサイトの歴史・言い伝え

発見されたのが1962年と比較的最近のため、歴史ある石と比べると伝承は多くありません。

しかし非常に豊かなエネルギーを持ち、神秘的な輝きを持つ石であるため、古くから重宝されてきたものと推測できます。

「天国への鍵」「嵐の石」の異名からも、この石が神性を帯びた存在感を発揮していたことが伝わってきます。

最初に発見されたのはアフリカのナミビアでしたが、1990年代には中国でも発見されました。中国のピータサイトは鮮やかな茶色と黒のミックスが多く、ナミビアのものは黒やダークブルーに灰色の模様が浮かんでいるものが多くあります。

シド・ピーターズ氏の名前に由来するため、ピータサイトだけでなくピーターサイトと呼ばれることもしばしばあります。

ピータサイトの浄化方法

細かく砕けた石が再結晶したという構造上、水や塩が石の隙間に入り込んでしまうことがあります。そのため、流水や塩による浄化は適していません。

また、タイガーアイやホークアイは紫外線にも強い石ですが、ピータサイトはクォーツによって結合しているため、紫外線によってこのクォーツが変色してしまう可能性があります。日光浴も避けましょう。

月光浴、水晶クラスターにのせる、セージやお香で燻す、音による浄化はいずれも問題ありません。

ピータサイトと相性の良い組み合わせ

パワーストーンの組み合わせ 効果
ピータサイト+ラブラドライト 思い込みや凝り固まった観念をほぐし、客観的かつ自由な発想へと導く。クリエイティブな仕事に向く。
ピータサイト+ラピスラズリ 目標達成を強くサポートする組み合わせ。厄除けの力も強く、周囲に振り回されがちな人におすすめ。
ピータサイト+ゴールドルチルクォーツ 強い前進の力を持つ石同士で相性がよく、クォーツも共通していて親和性がある。混乱を鎮めつつ、前向きな気持ちを取り戻したいときに最適。
ピータサイト+カイヤナイト 仕事運に特化した組み合わせ。場をまとめつつ、独立心を高めてしっかりとした自分自身の意見発信を促す。
ピータサイト+タイガーアイ しっかりと状況を見据え、訪れたチャンスを確実に自分のものにする願望成就の組み合わせ。
ピータサイト+クリスタル(本水晶) 成分で共通しているため、相性が良い。スピリチュアルなエネルギーを高めることもできる万能のお守りとして最適。
おすすめの記事